汗かきに漢方が効果的?市販の薬で治せる?むくみなどの副作用は?

汗かき体質に効果の期待出来る漢方が知りたい!

汗っかきというと、みなさんは薬で治すイメージがあるでしょうか。
市販の制汗剤を用いる以外の具体的な対策方法を行わず、放ったらかしている人もいらっしゃるかもしれません。
でも、しっかりと自分の症状にあった制汗剤・サプリ・薬などを選べば汗かきはかなり改善することができるんです!
中でも、漢方は汗かきに効果のあるものが多数あります。
このページでは、汗に効果の期待出来る5つの漢方を紹介していきます。
「汗をかかない方法を探してるけど、体質からなんとかならないの?」と言う方は、是非読んでみて下さい!

 

 

汗かきに漢方が効果的な理由って?

汗かきは病気とまではいかなくても、生活する上で気になってしまう症状の一つです。
西洋医学でも治療することは可能ですが、汗かきの治療は漢方の得意分野でもあります。
漢方には、「熱や水分などを調整する処方」がいくつかあり、体質によって自分にあった処方を選ぶことができるんです。
体の中の水分や熱のめぐり・循環は、汗や汗をかくことと深く繋がっています。
自分に合った汗かき治療を探しているならば、漢方を使ってみるというのも方法の一つと言えそうですね。

 

汗をかいてしまう体質に効果があると言われる5つの漢方を紹介!

これから紹介する5つの漢方は、いずれも汗をかいてしまう体質に効果が期待出来そうです。
それぞれの成分・効果・副作用や、どのような体質に適しているのかを確認していきましょう。

 

柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)
柴胡桂枝乾姜湯の成分

柴胡(サイコ)・ 黄ごん(オウゴン)・かろこん・桂皮(ケイヒ)・牡蛎(ボレイ)・甘草(カンゾウ)・ 乾姜(カンキョウ)

適している体質

柴胡桂枝乾姜湯は、体力のない虚弱な人に向いています。
体質の特徴としては、貧血ぎみであり、のどが乾きやすい・のぼせやすいなどの症状を持っている方が多いようです。

  • 胸がドキドキする動悸や息切れがある
  • 不安が強くなったりイライラしてしまったり神経が過敏になる傾向がある
  • 更年期障害の方

上記の方にも処方されたりするようです。
柴胡桂枝乾姜湯は、 「柴胡(サイコ)」を主成分とする漢方処方である「柴胡剤」のひとつ。
漢方で「胸脇苦満」と呼ばれる肋骨の下のあたりの圧迫感、こわばりなどがある場合に適しています。
風邪の後期症状で微熱や寝汗があるような時にも用いられるようですね。

柴胡桂枝乾姜湯の効果とは?

配合生薬の「柴胡(サイコ)」と「黄ごん(オウゴン)」の組み合わせにより、体の炎症をとります。
汗への効果としては、衰弱している人の微熱、頭汗、盗汗(ねあせ:寝ている間の汗)、緊張すると手の汗がひどい人の発汗を調整してくれます。
自律神経の働きをととのえ、発汗を抑制してくれる作用のある漢方です。

副作用はある?

漢方にも副作用はあります。
どの漢方にも共通して起こりやすい副作用として、服用時に胃がむかついたり、食欲が低下してしまうことがあります。
柴胡桂枝乾姜湯は甘草(カンゾウ)を配合しているので、むくみが生じたり、血圧が上昇する場合もあります。
また、体のかゆみや赤みが出てしまった場合には体質に合っていない可能性もあります。
間質性肺炎の兆候として空咳息苦しさなどを感じた場合には、早めに医師に相談しましょう。

柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
柴胡加竜骨牡蛎湯の成分

柴胡(サイコ)、 半夏(ハンゲ)、 桂皮(ケイヒ)、 茯苓(ブクリョウ)、 黄ごん(オウゴン)、 大棗(タイソウ)、 大?(ダイオウ)、人参(ニンジン)、 牡蛎(ボレイ)、 竜骨(リュウコツ)、 生姜(ショウキョウ)

適している体質は?

体力は中程度にある人に適している処方です。
みぞおち辺りがこわばって張りのあるときに向いています。

  • なかなか寝付けない
  • 細かいことがあれこれ気になってドキドキしてしまう
  • イライラする
  • 緊張が取れない

このような時にも良い処方です。

柴胡加竜骨牡蛎湯の効果とは?

「竜骨(リュウコツ)」や「牡蠣(ボレイ)」という生薬成分が熱を冷まして、脳まで上昇した気を沈めてくれます。
これらは天然のカルシウムであり、神経の働きを整える作用があると言われています。
神経的な高ぶりや緊張があって汗をかいてしまいやすい人の多汗を抑えてくれます。

副作用はある?
  1. 虚弱で胃腸が弱い人
  2. お腹がゆるくなりやすい人

このような体質を自覚している方は、注意しながら服用することが大切です。
柴胡加竜骨牡蛎湯に含まれる大黄により、腹痛や下痢っぽくなる可能性もあります。
また、柴胡桂枝乾姜湯と同じように間質性肺炎の症状である空咳・息苦しさ・だるさ・食欲不振・発疹などが起きた場合には医師に相談しましょう。

荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
荊芥連翹湯の成分

黄ごん(オウゴン)、黄柏(オウバク)、黄連(オウレン)、桔梗(キキョウ)、枳実(キジツ)、荊芥(ケイガイ)、柴胡(サイコ)、山梔子(サンシシ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、川きゅう(センキュウ)、当帰(トウキ)、薄荷(ハッカ)、白し(ビャクシ) 防風(ボウフウ)、連翹(レンギョウ)、甘草(カンゾウ)

適している体質は?

体力は中程度であり、皮膚が浅黒いタイプに向いています。
蓄膿症、慢性鼻炎、ニキビなどが出来やすい方など熱を体に持ちやすいタイプにあっていると言われています。
手足の汗が気になる方には熱がこもりやすい方も居ますので、そう言ったタイプにおすすめの漢方です。

荊芥連翹湯の効果とは?

荊芥連翹湯には

  1. 熱や炎症を取る生薬
  2. 病気の原因を発散させる生薬
  3. さらに膿を出すような生薬成分

なども配合されています。
手や足裏などにじっとりした脂汗をかくような時にも、分泌のバランスを整えて発汗を抑える作用があります。

副作用はある?

胃腸が弱い方・下痢をしやすい人は注意して使うようにしてください。
胃部不快感食欲不振などの消化器系の副作用や、発疹・発赤などの皮膚症状が出る場合もあります。
また、他の漢方と同様に間質性肺炎や肝機能障害の副作用の兆候がでていないかにも注意しつつ用いることが必要です。

防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
防風通聖散の成分

防風(ボウフウ)、黄ごん(オウゴン)、大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)、麻黄(マオウ)、石膏(セッコウ)、白朮(ビャクジュツ)、荊芥(ケイガイ)、連翹(レンギョウ)、桔梗(キキョウ)、山梔子(サンシシ)、芍薬(シャクヤク)、当帰(トウキ) 川きゅう(センキュウ)、薄荷(ハッカ)、滑石(カッセキ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)

適している体質は?

比較的体力がある、がっちりした体格で太鼓腹の人に向いている処方です。
便秘がちでお腹周りに脂肪がつきやすいタイプに用いられます。

  • 肥満症
  • 便秘症
  • 尿量が少ない人
  • 肩こりやむくみ
  • のぼせがある人
  • 高血圧の傾向がある方

にも処方されやすいようです。

 

防風通聖散の効果とは?

防風通聖散には、「防風(ボウフウ)」や「麻黄(マオウ)」などの熱を外に発散させる作用がある生薬と、お通じをよくしたり水分のめぐりを改善する生薬が配合されています。
いわゆるダイエット向きの漢方としても人気があり、溜まった脂肪を落として、さらに燃焼を促す作用があります。
特に、肥満を伴っていて汗をかいてしまう体質の方に適しているのではないでしょうか?

副作用はある?

「麻黄(マオウ)」を含むため、心臓がドキドキしたり不眠ぎみになる場合もあります。
また、胃の不快感や、お腹を下すような副作用も起こりやすいので要注意です。
また、むくみや血圧上昇などを伴う、偽アルドステロン症間質性肺炎肝機能障害などの、漢方薬で注意すべき副作用の症状にも気をつけましょう。

防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
防已黄耆湯の成分

防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)

適している体質は?

汗をよくかいて疲れやすく、色白でぽっちゃりとした水太りタイプに適しています。
関節に痛みを感じることがある方、むくみが気になる方にも処方されるようですね。

防已黄耆湯の効果とは?

「防已(ボウイ)」という生薬が、体の水分のめぐりを調整して汗をかくのを抑えてくれます。
また、黄耆(オウギ)にも汗の分泌を調整する働きがあります。

副作用はある?

防已黄耆湯にも柴胡桂枝乾姜湯などと同じように甘草が含まれています。
むくみや血圧上昇などの副作用が起きる偽アルドステロン症に気をつけましょう。
胃の不快感、吐き気、かゆみ、赤みなどが生じる場合もあります。
また、1から4でも挙げられている間質性肺炎や肝機能障害の初期症状にも十分に注意しましょう。

汗かきは市販の漢方で改善する?

汗をかきやすい体質に対しては、市販されている漢方薬でも効果は期待できます。
ただし、漢方を用いる際に一番大事なのが自分の体質にあっているかどうか。
自分にあったものを慎重に見極めていきましょう。
また、市販されている漢方は処方量が少ない場合もあり、効果が十分に現れないこともあります。

  1. 市販の漢方でどれが良いかわからない
  2. 効果があまり感じられない

このような場合には専門の医師や漢方薬局などに相談するのもひとつの手です。
自分に合った処方を見つけて、気になる汗かき体質を改善していきましょう。

 

汗かきに漢方が効果的?まとめ

いかがでしたでしょうか?
漢方薬はそれぞれに利点がありますが、副作用がある場合やまったく効果がない場合もあります。
まずは正しい漢方の知識を学ぶことが大事ですが、一朝一夕に身につくものでもありません。
専門の医師や漢方薬局の薬剤師などに相談するようにして、くれぐれも間違った用い方はしないよう気をつけましょう。
汗かきは漢方の得意分野でもあるので、体質にあったものを正しく服用すれば効果が期待できる可能性は高いようですよ♪

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